正常な免疫システムは、自己と、非自己すなわち異物とを区別することができます。
自己にとって異物である細菌、ウイルス、その他の微生物はもちろん、花粉や一部の食物なども、異物と認識して排除しようとするシステムが働きます。
細菌やガン細胞などに反応して働いてくれるのは、大いに助かるのですが、花粉症、食べ物のアレルギー、アトピー性皮膚炎などは、ちょっと反応しすぎでしょうね。
この免疫システムが正常に働かなくなってしまうと、自分の身体の一部を異物と認識して、自己抗体と呼ばれる異常な抗体や免疫細胞をつくり、体内の特定の細胞や組織を標的にして攻撃してしまいます。この反応を自己免疫反応といい、炎症をおこしたり、組織が傷害を受けたりします。自己免疫疾患は種々あり、さまざまな細胞や組織が攻撃の対象になります。
ある臓器だけが攻撃される臓器特異性自己免疫疾患と、体中のどの場所も攻撃対象になってしまう全身性自己免疫疾患に分けられます。臓器特異性自己免疫疾患には、
などがあります。
よく見る円形脱毛症や白斑(しろなまず)も自己免疫疾患の一種です。
また、習慣性流産や特発性無精子症など生殖にかかわる病気もあります。
自己免疫疾患には遺伝するものもあります。病気そのものが遺伝するのではなく、自己免疫疾患に対する感受性(かかりやすさ)が遺伝します。感受性の強い人では、ウイルス感染や組織損傷 のようなものが引き金となって疾患を発症します。多くの自己免疫疾患が女性に多くみられることから、ホルモンも関与していると考えられています。
などのように、免疫力が低下した状態から自己免疫疾患になっていく場合が随分あるように思います。
病院に入院が必要なくらいの怪我や、手術も要注意です。
免疫システムを抑制して自己免疫反応を制御します。また、症状を和らげる対症療法も必要です。
自己免疫反応を抑制する薬では、病気の症状を抑えることはできますが、その一方で、感染症(風邪やインフルエンザ、食中毒など)に対する抵抗力も低下させてしまいます。
また、ガン細胞を排除しているのも免疫の働きですから、ガンになる確率が増大します。
もちろん、この他にアレルギー反応や、頭痛、発熱など、対応の比較的楽な副作用も色々あります。
よく効く薬ではありますが、病気を治す薬ではありません。あくまでも症状をコントロールする薬です。
使っていると効かなくなってくる場合もあり、副作用のことも考えると、使う薬の量を少なくできるように、別の方法で炎症を抑えたり、自分の免疫力を保ち感染症にかからないようにすることがとても大切になってきます。
みゆ己薬局では、漢方薬や自然の薬、栄養補助食品を組み合わせて、副作用の防止、少ない薬でコントロールできる身体作りをおすすめします。
中には、すっかりよくなってしまい、何年も再発しなくなる方もいらっしゃいます。