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肺マック症とは

肺マック症というのは、非結核性抗酸菌の一種であるMAC菌に感染して発症する病気です。結核菌と同じ抗酸菌に分類されるけれど、結核ではない菌に感染したということです。

症状は肺結核に似ていますが、結核とは違って、人から人にうつることはありません。主な症状は、長引く咳や痰ですが、初期の段階では症状が軽く、時に無症状のこともあります。進行すると、血痰や喀血、息切れ、体重減少などが現れてきます。

数年から10年以上かけて非常にゆっくりと症状が進行するので、病気にかかっていることに気づいていないこともあります。そのため、健康診断や人間ドッグなどでレントゲン検査を受けて発見されることも少なくありません。

治療には抗生物質のクラリスロマイシンと結核の薬を2種類使います。マック菌は身体からなかなか消えないので、長期間飲み続けることが必要で、菌が消えてからも1年間継続します。飲み忘れがあると効果が落ちるので、工夫して飲み忘れないようにしましょう。

長期に飲み続けるので、薬の副作用をあらかじめ知っておくと、早めに副作用を予防することができます。

抗生物質なので、腸内細菌のバランスが変わり下痢などの胃腸障害がおきることがあります。

結核の薬のエタンブトールによる視力障害は初期に見つけることが大切です。薬の中止が必要となることもあるので、毎日、自身で片目ずつ見え方をチェックするようにしましょう。

どんな人がなりやすいかといえば、40歳以上の女性、きまじめな性格、ストレスを感じやすい、小食、やせ型、胃の働きがあまり良くないという人に多いという医師もいます。(免疫力が弱そうですね)

マック菌は水の中や土の中など、身近なところにいます。暖かくて気密性の高い場所を好むため、風呂場は要注意場所です。掃除をする時は換気をしましょう。シャワーヘッドもぬめりがつかないようにきれいにしておきましょう。

また、ガーデニングや農作業などの土いじりをしているうちに、土ぼこりに含まれるMAC菌を吸い込んで感染することもあります。みゆ己薬局のお客様では、バラ栽培が大好きという方、梨の栽培農家の方もいました。

マック菌は病気を引き起こす力は強くはないので、免疫力を落とさないようにしていれば、そんなに怖がらなくてもよいようです。免疫力の低い人は、お気軽にご相談下さい。

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